理想と葛藤

WOMAN 女性のからだの不思議 (上)

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図書館の本棚で目に止まって借りてきた本。著者の立場とか、語り口とかはさておき、第五章の「子宮と生理機能」を読んでいるときは「最終的に子宮全摘になるのはやだな」となんとなーく思っていたのだけど、第六章に来てガツンと来た。

彼女たちが何より憤慨しているのは、子宮は守るべきものだとする独善である。全摘手術を決意しても、そのことに自信をもてず恥ずかしいことだと感じさせられたのが苦しかったと言う。

この場合の「子宮全摘手術」を例えば「帝王切開」であったり、「人工栄養」であったりとかしても世間ではありそうな話である。
何事にも理想はある、理想的な体、理想的な出産、理想的な育児....そういうものは自分の内側に持って自分の中で葛藤して、折り合いつけて生きていけばいいのだと思う。

結果的に子宮全摘になる人生が待っていたっていい、それまでに子どもをバンバン産んで生きていればラッキー、と思い直した。
身近にも子宮とっちゃった人もいるし、卵巣とっちゃった人もいるし、現代の人間は内臓切り捨てながら生きて行くんだなぁ。

個人的に「実子の数より孫の数が多いキャンペーン」を人生の目標にしています。