Sさんのこと

なかなか出産のときのことを書く時間がないままもうむすめ2号は3ヶ月になろうとしています。
二度目の出血で入院したときに、6人部屋の同室に出産予定日がわたしより一日早い前置胎盤のSさんがいた。回診のときにもれ聞こえる会話から同じ12月28日手術予定だとわかって話をするようになった。
Sさんには3歳のむすめさんがいて床頭台には七五三の写真が飾ってあった。二ヶ月入院していると言っていたから七五三のときはもう入院していたのかもしれない。むすめさんの出産のときは切迫早産で3ヶ月入院したそうなので、お互いに「普通に産めないのか」って言って笑っていた。
貯血のことや、手術のこと、上の子を手術の日に呼ぶかとか入院生活が続くと上の子はどうしてるかとかいろんな話ができてとても心強かった。

Sさんの方は入院時にトラブルがあったものの、その後順調で安静度はフリーだった。ウテメリンは服用だったので「帰ってもいいよ」と医師に言われていたみたいだけど、家が遠くて万一のときが怖いので家には帰らないで入院していた。赤ちゃんも順調のようだった。わたしの方が赤ちゃんの推定体重が小さかったので、手術の順番は医師は「ちっちゃい子が先」と言ってわたしの方が先だった。朝一がわたしで、Sさんはその後で何時に手術になるかわからない。だから「絶食の時間が辛そうだね」と何度も言っていた。

そうしたらわたしの手術予定日が2日早まり、午後手術といわれて夕方5時に手術室入り。Sさんは予定どおり28日手術でお昼前に手術室入りだった。わたしの赤ちゃんは推定体重2300gで小児科行きかと心配していたけど生まれてみたら2600gで無事に産科の新生児室へ。Sさんの赤ちゃんは大きかったけど肺に羊水が残り小児科行きになってしまった。(前置胎盤だと多いらしいです。)
産後は別の部屋になってしまったので、新生児室でわたしが授乳したり、彼女が搾乳しているときに会っておしゃべりした。赤ちゃんは1週間長く入院した後、家に帰ったらしい。
元気にしているかな。
こうやって書いていると入院生活がなんだか懐かしい。
Sさんとわたしはよくしゃべって笑っていた。それだけ不安があったせいだし、入院生活に慣れて楽しみを探していたからなんだと思う。

他にも7ヶ月ぐらいの切迫の人や、双子で切迫の人なんかもいた。安静度高くてベッド上のみの人もいた。おしゃべりしたり笑ったり、リスクのある妊婦さんこそリラックスすることが必要だと思う。世の中にあふれてるマタニティ関連の情報ではなかなか得られないことが多いんだけど、リスクのある妊婦さんにこそ必要な正確な情報やリラックス法がうまく伝わるようになるといいな。