家事は永遠

虹の谷のアン (完訳 赤毛のアンシリーズ 7)

虹の谷のアン (完訳 赤毛のアンシリーズ 7)

たくさんの子どもたちの賑やかな騒動の中で胸に染みるのは「わたしたちがちゃんとしなかったら...」という女の子達の気持だ。特にウナが母親がいないから他の女の子が身につけている家事や裁縫を誰にも教えてもらえないという不安、これは今の時代ではあんまり考えられないことだけど、小さな女の子の心配や不安を誰も面倒みてあげられないというのはやっぱり寂しいことだ。孤児で下働きさせられていたメアリーの出世ぶりと比べると余計にウナは不安に思ったことだろう。

今専業主婦をしている身からすれば家事は誰にとっても一生ついて回ることなんだ、お金でそれを誰かにやってもらえる人だって、やってもらえるようになるまでは自分でやんなくちゃいけない。んでもって家事は健康を支える大きな基盤、もっとなんとかうまいことやっていけないかと毎日思いながら暮している。家で花嫁修行をしているなんて人なら別だけど、実際の生活で親子ではなかなか素直になって実際的な知識や技術を伝えられないんじゃないかな、だから「おばあちゃんの知恵袋」みたいなのは永遠に不滅なのだ。