読んだ本

ケストレルの戦争 (ウェストマーク戦記 2)

ケストレルの戦争 (ウェストマーク戦記 2)

タランと角の王 (児童図書館・文学の部屋 プリデイン物語 1)よりもちょっと対象年齢が上な感じ。

ラストの宰相が言論統制して大本営発表することで、女王への国民の支持を維持し、戦争に勝ったと首都の住民に思わせたというあたりの簡単な文章がものすごく意味が深いと思った。宰相の行動は最初にちょっと触れて、最後にまだちょっと触れられるだけなんだけど。
戦争の場面の克明な描写も怖いし、パルチザンにはまっていく主人公の心理も怖いんだけど、宰相の変節が書かれてないだけに怖い。
第一巻が主人公にとって一人の殺人が大きな問題だったのに、第二巻では「自分も何かしなければ」の気持ちからパルチザンに同行しちゃって、しまいには仲間を惨殺されて、戦争にすっぽりはまっていく普通の若者の変身ぶりが本当に恐ろしいと思う。
そして戦争が終結して、見てきたものを全部出してしまわなければ、平時の生活に入っていけないというあたり、アメリカ的なのかもしれない。

火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)

火曜日のごちそうはヒキガエル―ヒキガエルとんだ大冒険〈1〉 (児童図書館・文学の部屋)

こぎつねルーファスのぼうけん (せかいのどうわシリーズ)

こぎつねルーファスのぼうけん (せかいのどうわシリーズ)